世界のナベアツ

「世界のナベアツ」、最近テレビで見ること少なくなったなあー。

ジャリズムとして活動とか、ライブとかに戻るならいいけど、どうしてはるんやろう。と思ったので、ちょっと思ってたことをまとめてみます。

 

なにやらmixiを見てたら、世界のナベアツを批判するコミュニティがあった。300人近くいて、見たらそらもうひどい有様でした。だいたい書かれてるのが・・・キモイ、ウザイ、顔が嫌、何がおもろいのかわからん、など。

 

一般的に知れ渡ったのって「3の倍数でアホになる」ネタで、それだけの人っていうふうに見てる人も多いと思う。

 

過去のことばっかり引き出してくるのもアレなんやけど、世界のナベアツこと渡辺さんはコンビとしてはジャリズム。10年以上前、大阪の二丁目劇場に出てた頃は天才と言われてた人。当時の千原兄弟、中川家、メッセンジャーと並んで大人気だったジャリズム。まあ、東京進出が失敗に終わって一旦解散してしまうわけやけど・・・

 

たぶん、「世界のナベアツ」が注目されたのは、ネタもそうやけど「あの渡辺がピンネタやるらしいぞ」って期待感が芸人の間であったんじゃないかな~。それで予想以上に早く広まって、さらにネタがすばらしかったので、もうブレイクは当たり前。

 

ちなみに「世界のナベアツ」命名したのはメッセンジャーあいはら。あいはらも今めっちゃおもろいなあ・・・。

 

 

3がつく数字と3の倍数の時だけアホになります。

これって、最初もうびっくりしますよね。「何言うてんのこの人??」って。ほんでほんまに「いち、に・・」って言い出すから「マジや!マジでこんなんがネタとして始まるんや!」という、神聖なステージで見たことないようなしゃべり出し。

で、「さぁん!」ってアホになる。

 

この「己が勝手に決めた意味のわからんアホなルールに基づいて数字読み出したもんやからほんまに3が来て、ルール守ってほんまにアホみたいな言い方しとるアホ」ってのが「世界のナベアツ」というキャラクターなんだと思うのです。

 

つまり、ジャリズム渡辺さんが、変な顔や変な言い方で笑い取ろうとしてるわけじゃない。けど、そう見えるからこそ子供にも人気出たんでしょう。それプラス、そこまで理解してない大人から反感を買ったんでしょう。あんなんでテレビ出れるんか!数字読んでるだけやないか!って。

 

でも、あの意味わからんルールに基づいて数字が進んでいくと、1,2,3のリズムで最初「アホ」が出る。そして10以上になると「3のつく数字」ってのも効いてきてリズムが変わる。「23,24!」みたいに連続も出る。

 

その「連続で言わなあかんことにテンパって頑張ってるアホ」が出る。だからリズム変わる時って前の数字食い気味で早く言う。「にじゅうさ、にじゅよーん!」って感じで。その不安定なリズムで数字が進むにつれて、皆の心の中に「30代になったら・・・」という期待感が出てくる。

 

そして30代に突入した時に「必死のアホ」が出てくる。なんとなく、36ぐらいから「あともうちょっとだ、がんばれ!」って自分に言い聞かせてるようにも見えてくる。

 

で、「40」でほっとしたように、「アホじゃない」みたいな顔して終わりよる。

 

そういう「アホ」を演じてるという発想自体おもしろいのもあるけど、じゃあ「数字なんでもええやん」ってなってくる。

 

もともとこのネタ、渡辺さんがどっかの道のタイルを「1,2,3」って数えながら歩いてたら3つ目でアホみたいな色のタイルになってたことから思いついたらしいので、結果的に「3」が合ってたということになるんやろうけど。

 

 

「3」でやるということ

このネタ見て思ったのが「漫才のリズムに似てる!」

一番ポピュラーな形の漫才。最初は普通に話し始めて、ちょこっちょこっとボケが入る。トントントーンって感じで。(→1桁台)

そしてだんだん違う方向のボケとか連続とかバリエーションが出てくる。数も増える。(→10,20代)

で、終盤の爆笑を狙って今までの流れもふまえて畳みかける。(→30代)

最後は笑い声がやんで落ち着いた頃に綺麗に締める。(→40)

 

めっちゃ突拍子もないシュールな設定と思いきや、昔から日本人が慣れ親しんできた王道の漫才のテンポを、数字でシンプルに表現されたものなんじゃないか。

 

もちろん、渡辺さんがこのネタをそういう観点から作ったのではなく、ウケた理由としてこういうことなんじゃないかなという推測なだけで。(でもネタ思いつきのエピソードは嘘で、実はこう考えて作ってた、とかならかっこええ)

 

つまり漫才の骨組みみたいなもんなので、「5で犬っぽく」とかアレンジ加えてやるけど、いつまでもウケるネタではなかったのかな。「すごいネタ」ってのはいつまでも思うけど、ちょっと職人芸的に見てしまうところがある。だからこのネタのブレイクが終わるのも当然で。

 

ネタをする時、バラエティ番組に出てる時はしっかり「世界のナベアツ」というキャラで出ているのに、R-1ぐらんぷり2008で「3位」って発表された時は悔しそうな顔でうなだれた「ジャリズム渡辺」になってた。

 

ジャリズム時代とおして今までで一番大きい舞台に出て来て最高の賞を取るチャンスに、あのネタを思いっきりやり切るって、すごいですよ。

 

今でもよく覚えてるけど、あのR-1ぐらんぷり2008。「世界のナベアツ」のネタが終わった時の感想一言めは「かっこええ~・・・」でした。