ジョン・シナの分岐点

いい映像があったので。
WWEスーパースター、ジョン・シナのエクストリームな場面10選。

アメリカのプロレスにおいてエクストリームな場面とは、高い高いとこから飛んだり落としたり落とされたり、テーブルやハシゴやセットや車が壊れるほどの技が出たり、イスや武器や火などが使われたりという、「過激な」シーンのことを言います。

これだけだとかなり過激なレスラーに見えるが、基本シナはそうではなくちょっと中途半端にテクニカルな人気者で落ち着いてる。
デビューして少ししてラッパーキャラがついて人気出て・・・その頃はヒールでチェーン持っててピンチになったらチェーンで殴るみたいな感じでキャラとスタイルが合ってました。あととにかく人気がすごかった。2002~3年頃の入場テーマが流れる瞬間はロックと並ぶぐらいの声援がありました。

ベビーターンして段階踏んで満を持してチャンピオンになったものの、そっからWWEはシナ人気をどう持っていくかってとこなんやけど・・・
当時はオースチン引退、ロックの離脱、カートの怪我、レスナー離脱、ゴールドバーグ離脱・・・で残るのが特殊なポジションのアンダーテイカーと完全ヒールのHHHぐらいでした。マイケルズやエディ・ゲレロも人気やけどキャリア晩年なのは明らかで、オートン、バティスタ、エッジはまだもうひとつといったところ。なので「象徴」的なスターがいなかったのもあって、シナがそこに抜擢されたのだと思います。

ホーガンのような力強さ、ロックのようなカリスマ、オースチンのような反逆心、すべて兼ね揃えたスーパースターに・・・とはいかず。肝心な試合での魅せ方が少なくて、JBLに勝って初めてWWE王者になった試合も「これで終わり?」みたいなあっけない試合。子供人気も出てきたためか、ワンパターンの無敵キャラになっていい意味の荒さが消え、技術自体がリアルに荒いという一番ダメなパターンに・・・

いつだったかRAWでのクリス・マスターズとのサブミッション戦で突然使い出したSTF。「なんで!?」関節技をフィニッシャーにするの?逆逆!ここからテクニカルなシナへ寄っていき・・・なんとレッスルマニアのメインHHH戦をSTFで勝ってしまうわけですが、腕のクラッチおかしくて首に効いてるように見えないし、その時足のロックがちゃんとしてなくてなんとも情けない形でメインを締めてしまうわけです。ほかにも明らかに自分ダメージあるフランケンシュタイナーやちゃんと肘作ってないエルボードロップなど上げたらキリないぐらい。こういう技の雑さが目立ってきた頃から「CENA SUCK!」って罵声が起きはじめ、ECWワンナイトスタンドでは「ワンパターン!」「レスリング下手!」と死ぬほど罵声を浴びます。

今思うと、あのワンナイトスタンドあたりでヒールターンしておけばよかったのに・・・あれが分岐点と思います。実際は逆に「NEVER GIVE UP」とか「HUSTLE LOYALTY RESPECT」って正面から真面目な言葉の書かれたTシャツで走ってリングに向かう。言うことといったら「CHAMP IS HERE!」いやいやいや、あのラッパーの頃の言葉の魔術師ぶりはどこにいったんですか。日本人だからか多少ピンときてないところもあったけど、会場の反応見てたらマイクで唯一ロックに対抗できる人が出てきたと思ったのに。最近ではワイアットとの抗争からヒールになるかと思ったけど違ったし。

ただ、この動画で出てくるのは駐車場マッチやストリートファイト系の過激な試合。豪快に階段を投げたり相手を客席に放り込んだり、いい意味の荒いシナがすごく絵になり爽快なんです。シナがやるべきことはこれであり、ドロップキックや関節技じゃないんです。UFCの悪童ニック・ディアズのようにベラベラ悪態つきながら殴りあって倒してしまう感じ。時にはチェーンやテーブルを使って相手をボコボコに。あとはフィニッシュをアティテュード?(FU)じゃなくて5ナックル・シャッフルにするべき。あれが一番ラッパー・シナのキャラを生かせるし湧くし絵になると思う。確かJBLを倒す少し前のオーランド・ジョーダン戦でFUからの5ナックル・シャッフルで決めた試合がありました。あの時はめっちゃかっこよかった。

これからさらにスターはどんどん出てきそうやし、子供人気は若いのに任せてシナはもっと自由に豪快にやって欲しいなと、思ったより長くなったが切に切に願っています。