女子プロレス「スターダム」での世Ⅳ虎 vs 安川悪斗戦でいわゆる「セメント」「喧嘩試合」があったとして話題なってます。
プロレスでの「セメント」っていうと技の出し合いではなくガチで倒しに行く試合を言います。有名なのは昔の力道山vs木村政彦、前田日明vsアンドレ・ザ・ジャイアントや1999年の小川直也vs橋本真也。この試合も動画を見ると同じようにセメントぽく異様でした。
前田日明はキックでアンドレの脚を潰し、小川はグローブつけたパンチで橋本を潰したけど今回は素手の拳なので顔面の腫れがヤバイ。
これについて「プロレスじゃない」「これもプロレス」「傷害事件だ」「プロ失格だ」ってそれはもういろんな意見が飛び交ってます。しかしこれほど「プロレス」って言葉の幅広さ、曖昧さを感じることもなかなかないというか・・・
リアルさも認め演出も認めるけどすべてが公表されないジャンルなので常に本当のところは何がどうなってこうなったのかわからないものです。だから極端に言うと見てるファン側はプロがどうこうルールがどうこう言うても仕方なく、おもしろかったか、好きか嫌いか、次また金払って見たいのかどうかしか言えません。
そう考えると自分の感想としては、また見たいとは思えない試合でした。そんな詳しくは知らない選手やけど、この何年かスターダムのトップで盛り上げて来てたのはなんとなく記事見てたし、世Ⅳ虎が愛川ゆず季の引退試合の相手やったのも知ってます。だからここでセメント仕掛ける理由がわからん。世Ⅳ虎がこの時点でヤンキー上がり仕立ての危険さ漂う未知の新人ならわかる、猪木vsウィリーみたいな極真空手勢みたいな感じで来てるならわかる、今のポジションで安川悪斗を潰す意味がわかりません。その理由がただの私情やったんなら、謝らずにそのまま引退すれば納得いきます。でも後日会見で謝罪したみたい。で、安川も何故かあっさり受け入れて。真相は謎のまま。
真相は謎のまま、、、ってのが良い意味でドラマになり緊張感になりっていうのはもう昔のプロレスだと思うのです。本当の理由は隠してもいいからファンが納得させるか激怒させるかして次の展開に繋げるものじゃないとやっぱり意味がない。何か月かしてお互い復帰して再戦でも人は見るんやろうけど、そのストーリーを組んでくれないと感動はできないと思います。おっかけ的なファンは知らんけど。正直、小川-橋本抗争からのタッグにもあまり興味持てずでした。いまだに意図がよくわからんから。
謝罪と和解の公表はそのストーリー作りを邪魔することにしかなってないし、謝罪しろとか追放しろとか騒ぐのはともかくTwitterとかで直接会社に言うファンもどうかと思います。いまどき止めれない流れといえば仕方ないけど。本当の和解はして、2人とも復帰するなら引っ張って業界と世間巻き込んで再戦で大会場埋めれるんじゃないんかな?
まあ、そんなこんな考えを上回る戦略をスターダムが考えてるならそれを楽しみにはします。
あとは思いっきり本人と家族の親身になった考えをすれば、スターダムにはこれを乗り越えるか利用するかして2人をもっと稼げる活躍できるレスラーにします!と家族にフォローしといて欲しい。
ほんでこれ、スポーツサイトはもちろんyahooニュースにもなってtwitterでも話題になって有名選手もこれについて皆書くのでだいぶ広まってるみたい。
週刊プロレスの表紙に試合後の安川悪斗が大きく写真使われてることに対しても物議が。
【お知らせ】「週プロ早版」明日発売号更新~なぜ事件は起きたのか? 世Ⅳ虎VS惡斗の真相に迫る。棚橋、飯伏インタビュー。天龍×渕対談、超花火特集、矢野登場NOAH後楽園ほか。特別定価500円
週刊プロレスはコンビニにも駅にも置かれる“プロレス”と“世間”をつなぐ入口のひとつ。それを自ら塞ぐ愚行。何がしたいんだ。
— HIROSHI TANAHASHI (@tanahashi1_100) 2015, 2月 24
棚橋が言うから説得力があります。一貫して華やかなキャラと試合でファンを引っ張ってきた人やから。(まあそのベビー過ぎる感じ好きではないんやけど)
この棚橋弘至や女子では紫雷姉妹のようにスタイルと看板守って作り上げてきたプロレスを誇りとする人、ひたすら強そうなプロレスを見せる人、デスマッチみたいな異次元空間を作る人、笑いを交える人、それぞれが思う大事にしてることがこれによって邪魔されるということでしょう。それは絶対ある。
ただ、「仕掛け」じゃなく「事件」きっかけでファンが減ったことより増えたことの方が多いんじゃないかと根拠はないけど思います。棚橋弘至も女性に刺される事件で注目浴びた時もありました。「こんなかっこいい選手がプロレスにおるんや!」で見た人もいると思います。三沢光晴やオーエン・ハートが興行内の事故で亡くなった時も見る人増えたと思います。その増えたファンが減る時、それは「内容がおもしろくない時」以外にないです。事件があろうとなかろうと見る人は見ます。週プロの表紙がどんなんだろうと、見る人は見るし、その表紙で親が止めようと、見たいと思う子供は見ます。。。。ただ、これに怒る棚橋弘至は好きです。こういう事件への反応で今までもこれからも一貫した考えを持ってる人ってのはやっぱり魅力があります。
週プロはいっそのこと写真を違う試合にして、表紙の上の所の文字でこの試合のことを書いて、中で思いっきり「週プロはこの試合を認めない!」って見出しにすればだいぶ燃えれたと思います。「リングは私怨をぶつける場所ではない!」って、その私怨で客引こうとしてる表紙には一貫性もなく魅力もないです。昔の週プロってもっと熱くさせてくれてたと思うんやけどな・・
何にしても、世Ⅳ虎、安川悪斗はいいタイミングでいいプロレスできるよう復帰してもらって、その時見に来るもともとのファンや他団体のファン、怖い物見たさ興味本位で来る「にわか」ファンをプロレスにハマらせるような展開を期待したいです。