さて、いちゃりばちょーでー沖縄日記も一日目がやっと終わったので、忘れないうちに最近のことも書きます。
行ってきました。
誘われるまま。
僕が知る辛い料理といえば、天六にある「辛口料理ハチ」というカレー屋です。あそこのカレーは地獄の苦しみ。そこを教えてくれた人に誘われ、今日も来ました。
その「ハチ」の苦しみを知っている僕らは、あれこそが最強の辛口料理と思っています。そこは魔女みたいなおばちゃんが一人で平日の昼のみ週三日のみ営業という、謎多きオリエンタルな幻想溢れる店なので、あれ以外はすべて雑魚。
辛い辛いといっても、あのハチより上なぞこの世にないだろう。なにしろハチのカレーはこの世のものではないのだから。
そう思っていました。
で、メニュー。
なにやら、ここの「辛い」のは「炒飯」らしいです。
は?
なんじゃそら。炒飯が辛い?
知れてるわ!
ハハン!
そしてよく見ると辛さレベルが分かれています。
- へたれ(0倍)
- 並(1倍)
- 強(2倍)
- 死(3倍)
- 鬼(5倍)
- 呪(8倍)
- ゴッド(10倍)
ほ~~・・・
全員ナメた目でメニューを見ます。
「まあ、ハチなら20倍ぐらいになるんでしょうなあ」
「まったくです。」
「地獄を経験してる我々ですからな。」
それを聞いた、店員が・・・
「あ、ハチ行かれたんですか? そうですねえ・・・ハチならここでいう「鬼」ぐらいじゃないですかね~」
!!!
な、なんだと!
「鬼」とやらは5倍らしい・・・ということは「ゴッド」はその倍?
あのハチの倍??8の倍で16? 「ジュウロク」?? 16がここの10倍??
そんな馬鹿な。店員はきっと負けず嫌いなんだろう。
しかしあれ以上の苦しみがあるはずがない。
「恐るるに足らん。」
「ゴッド行きましょう。」
「ハチより辛いなんて、そんなものあるはずがない。馬鹿げている。」
店員に
「ゴッドひとつ!」
店員「すいません、初めての方にゴッドはお出しできないんですぅ~」
???
店員「うちの辛さを知ってもらってから、本当に食べれると思った人にしか出せないんです。」
そんな馬鹿な! もったいぶりやがって!
店員「残されるのも気の毒ですし、無理矢理食べて体調壊された方も大勢いらっしゃいますしね」
・・
・・・・
店員「よければ、ゴッドで使う唐辛子のかかった激辛手羽先っていうのがあるので、それで様子見られてはどうですか?」
ナメくさりやがって!!
じゃあ、その手羽先をあっという間に平らげて、ゴッドを引っ張り出してやろうじゃないか!
で、時間かかるということなので、すぐ来るおでんも頼みました。
うんうん、普通においしいわ。うん。
そして、ピリ辛きゅうりを頼みました。
ほうほう、なるほどね。あー、ピリ辛ね。なるほどね。
そしてやっと来ました。
我々の前に立ちはだかる手羽先。見た目でわかるとおり、赤い赤い唐辛子がかかって不気味に見えます。こんなイカツイ見た目の手羽先は見たことがない。
店員「手ではなく箸を使って食べてくださいね。唐辛子のついた手で体や目を触ると危険ですので」
ほう・・・
しかしハチ戦士の我々が恐れるものではない。
一気にガブリと噛み付きました。
うんうん・・・
なんやこの程度・・・
うん
・・・
・・・・・
ん??
舌が動かないぞ?
唇が痛いぞ?
喉が熱いぞ?
何故だか涙が出るぞ?
今日こんなに暑かったっけ??
周りを見ると
全員同じ状態。
そうか。
これが・・・
「辛い」ってことか!
すぐさま店員さんを呼びました。
「この店で、一番甘い飲み物をください。」
店員はニヤニヤした顔で
「マリブミルクなんていかがですか?」
マリブミルク??そんなもん、日本男児が飲むものでは決してない!
「はい、それで。」
聞くと、「ゴッド」に入る唐辛子というのが、「ジョロキア」というもので、「世界一辛い」認定を受けた唐辛子らしいのです。この手羽先にはそれが使われているのです。
おそらく「ゴッド」の炒飯にはこの何倍もの量のジョロキアが入り、熱く炒められた飯の合間に入り熱を保ち、辛さを増して、危険極まりない状態で、人間の口内や喉を攻撃してくるのでしょう。
考えただけでも汗が吹き出します。
そしてこれは、辛い焼きそば。
炒飯に比べまばらになっている焼きそば、しかも目玉焼きがかかり混ぜるとまろやかになるので、これは食べやすいものでした。いや、ジョロキアがすでに我々の舌の機能を止めていたのかもしれない。
しかし、このまま帰るわけにはいきません。
初心者でも出してくれるという最高レベルを注文しないと、負けです。
「鬼」
これを注文しました。つまり「ゴッド」の半分です。
「ゴッド」がベジータとしたら「鬼」はナッパでしょうか。
そしてうちより先に、少し離れた位置にいた別のお客さんの方からも、「鬼」という声が聞こえていました。なるほど同志だ。しかも一人はマリブミルクを飲んでいる。
しばらくして、そのお客さんの元へ店員が炒飯を運ぶのが見えました。すると・・・
「ゴホ!」
なんと、持っている店員がむせたのです!
一番慣れているはずの店員が!
みんな驚いていると、僕らの「鬼」が炒められ始めました。その調理している店員を見ると・・・
マスクしとる!!
聞けば、「ゴッド」の時はゴーグルもするそうです。
とうとう、「鬼」が届きました。店員の顔も鬼に見えました。
そして食べると・・・
なるほど、ハチぐらいだ。
案外普通に食べれるぞ・・・
聞くと、あの恐ろしい「ジョロキア」は「呪」と「ゴッド」にだけ入っているそうで、「鬼」には入っていないのです。
つまり、本当の地獄はこれからです。次回からです。
最後は、唐辛子の一切入っていない「へたれ」炒飯をいただきました。
これぞ炒飯。うまいじゃないか。