7.10 青木真也 vs 川尻達也

とうとう明日です。なんやかんや言うて、試合だけじゃなくそれ以外の部分で一番燃えれるのは今はDREAM。前はPRIDE。

最近思う、格闘技界の魅力ってのは「ずっと発展途上」というところ。スポーツとして競技としてジャンルとしてソフトとして、初めて見た時から常に動いてるというイメージです。常に「危険」「野蛮」「マニアック」「八百長」とかいろんな批判があって、その時その時起きた問題からルールが変わったり新しくできたり、主催者の意向、スポンサーの意向、テレビの意向が絡み資金問題も抱え、とにかくトラブルの多い業界。ただそのたびに感じるのは選手も主催者もファンも、このジャンルを世間に認めさせたい!って気持ちが見えることです。

近年の日本でK-1と並び格闘技界に火をつけてブームを起こしたPRIDEが2007年に消滅。PRIDEの10年間を知ってる人は、どんなけ熱狂させられたかよく覚えてるでしょう。プロレスファンはプロレスラー桜庭和志がグレイシーを倒すっていう「夢」を現実にしてくれたことを覚えてるだろうし、格闘技ファンは当時ほんまに「これぞ世界最強を決める試合」と思って見れたヒョードル vs ノゲイラが実現したことを覚えてると思います。ほかにも「強い日本人」五味や、ミルコの王者へ向かうストーリー、「敵」から「英雄」になったシウバ。多くの思い出が詰まった団体がPRIDEでした。

そのPRIDEで期待されながら主人公になれなかった川尻達也と青木真也。PRIDEが消滅してUFCやほかの団体に移籍する選手が多い中、新生PRIDEともいえる「やれんのか!」からDREAMができるまで待った二人。こちらファンのほうも「またあのPRIDEみたいな試合で熱狂できる」と期待して、そのために残ってくれた二人を応援しました。

PRIDEを知るファンが応援したのは残った二人はもちろん、移籍した元PRIDEファイターもです。UFCに行ったシウバ、ノゲイラ、ミルコ、ランペイジにショーグン、五味。StrikeForceでPRIDE時代からの「世界最強」を守り続けたヒョードル。元PRIDEの選手はどこに行こうが「あのPRIDEが本物だったってことを証明してくれ!」という感じで応援されました。

ただ、その見方が強いのか新しくできたDREAMには皆物足りなさを感じて、「DREAMはPRIDEじゃない」って思う人が多いと思います。当時のような資金もないだろうし、フジテレビ放送もない、現状が厳しいのは普通に見てるファンなら感じます。そんな中、もっと多くの人にDREAMを広めようと世界に出た青木、K-1に出た川尻、そういう姿にまた心を打たれて。

なのでこのPVの「幻と戦い続けた2年間」っていう言葉はめちゃめちゃ響きました。団体を背負って代表としてPRIDEっていう思い出と戦い続けて来た二人が直接対決。どっちがDREAMの主人公か、どっちがこれから背負っていくのかを決めるかのような試合です。

いつ団体が消滅するかわからないっていう雰囲気漂う状況でいろんな意味で過酷な試合に挑むファイターを見てると、サッカーや野球がほんまに恵まれてるように見えます。完全に出来上がってて、選手はどこを目指せばいいか明確というのはめちゃめちゃありがたいことなんかもしれません。

ただ、その発展途上の格闘技界でこそ感じることができるものがあるので、ここまで熱意込めて見れてるんだと思います。いつもそうですけど、基本的にどっちかの選手を応援ってのはしません。見届けるのみという感じで。今回は特にそうなので、どんな結果になっても今後が楽しみな試合です。